―― 五十嵐キリスト教会より
預言者ヨナは、神からある使命を与えられました。
「悪に満ちたニネベの町に行き、わたしの言葉を伝えなさい。」
でも、彼は行きたくありませんでした。
ニネベは過去に自国を苦しめた敵の町。
心の奥に消せない怒りと憎しみを抱えていたからです。
ヨナは逃げました。
でも、神は追いかけてこられました。
海の嵐、巨大な魚、深海の闇。
そしてその静けさの中で、ヨナはようやく祈り始めたのです。
神は、そんなヨナの祈りを聞かれ、
再びこう言われました。
「ニネベへ行きなさい。」
神は、だれよりも、回復の道を願っておられる。
ニネベの人々は、ヨナの言葉を聞いて悔い改めました。
王も民も、神の前に頭を垂れ、行いを正そうとしました。
そして神は、彼らを滅ぼすことを思い直されたのです。
怒りではなく、あわれみと赦しによって。
でもそれを見たヨナは、喜べませんでした。
なぜなら、自分の正しさや過去の傷の方が、
神の赦しよりも大きく見えていたからです。
そんなヨナのゆがんだ感情にも、
神は怒るのではなく、優しく語りかけられました。
「あなたは一本の木を惜しむのに、
わたしが多くの命を惜しまないはずがあるだろうか。」
神は、単に命令を与える方ではありません。
私たちの心の奥底まで見つめ、
誤解や痛み、憎しみを抱えたままの私たちにも、
知恵と愛をもって、静かに語り、育て、導かれる方です。
五十嵐キリスト教会も、そんな神に導かれる小さな群れです。
私たちも、人生の中でヨナのように迷ったり、逃げたくなったりする者です。
けれど、だからこそ神は、私たちを見捨てず、あきらめず、
驚くべき知恵と優しさで用いようとしてくださるのです。
私たちは、神の摂理の中で出会わされ、
共に学び、共に祈り、共に泣き、共に笑う群れです。
あなたがどこから来ても、何を抱えていても――
ここに、あなたの場所があります。
どうか、心を静かにして聞いてみてください。
「あなたも、この時、この場所に導かれているのかもしれません。」

